円周率すらイヤガラセ 謎の理数系サークル「暗黒通信団」突撃インタビュー (10/11ページ)
その頃の方が、活力はありました。具体的なアウトプットがあったかどうかは不明ですが(笑)。でも活力があるというのは重要で、その時代は議論が生まれていたということです。
───今はみんなに煽り耐性がついて議論が生まれなくなっている、ということでしょうか?
黒子 耐性がつきすぎてるんですかね。そういう点では、尖った人間がほしいと思うんですよね。1000通レベルのケンカを延々とメールでやり続けて、でも全然折れない人もいるんです。これも団長が言い出したことだと言われているんですが、「暗黒通信団の議論においては、たったひとつ善なるものがある」と。
───それは?
黒子 「メールの数が多い方が善だ」と。
───そんなん殴り合うしかないじゃないですか!
黒子 好意的に解釈すれば、いいものを1つくるには、悪いものが9なきゃいけないっていう思想に基づいてるんですね。クズがいっぱいあってこそいいものができると。だから「みんな何でもいいからたくさん書け」っていうのが基本的なスタンスとしてあったんです。で、どうなったかって言ったら、ケンカの応酬なわけなんですが(笑)。
ただそれは正しくて、本質的に新しいものがケンカの中から出てきたのは確かなんですよ。
───昔は弁証法的に議論をつくして何かを生み出していた、ということですね。
黒子 そうです。今の暗黒通信団の、個人が書きたいものを書いてるという状況を否定しているわけではありません。ただケンカするとぶつかり合って、信じられない方向へ話がいくんですよね。みんなケンカの話に疲れてもういいや、聞きたくもないって話になって、違う話をしようって思うんですよね。そのときに真の創造が……起きるかもしれないんですよ(笑)。
───お話を聞いていると、利益を追求しているわけではない、本来の意味での同人サークルとしての楽しさや意気込みを感じます。
黒子 暗黒通信団も今や本屋に売るなど、だからこそ、ある意味ですごく商業サークルに近くなっちゃってる。