82歳筆者が考える、オバマ大統領の広島訪問...「日本人」の放ったタイムリーヒットだった (4/5ページ)

Jタウンネット

大多数の米国人が謝罪を伴わない広島訪問を支持しているが、訪問自体を謝罪だと受け止める見方もある。記事には慎重さが求められる」と語ったそうだし、中国メディアは、日本の被害者としてのイメージが強まる懸念を伝えた、と言う。しかし、この懸念は些かピント外れに思える。被爆者の甚大な被害について、世界中に理解が深まることと、日本軍が中国を初めとする、主としてアジア各地で簡単に拭い去ることの出来ないような大きな被害を与えた、という事実がこれで帳消しになるわけでは無いし、また米国大統領の広島訪問を肯定する日本人の全てが、その帳消しを求めているという訳では無いからだ。

どちらの国も、大量の非戦闘員を含む相手方の人々に大きな被害を与えた、という歴史的事実そのものが有るわけだから、人類の間でそれに対する記憶と理解が深まることは歓迎すべきことであり、それに対し懸念などは当たらない、と思う。

また、スペインの有力紙エルパイスのマカレナ・ビダル特派員は「広島訪問が直ちに世界を変えるわけではないが、一滴一滴の水が、いつか瓶を満たす日が来るかもしれない」と期待を寄せた、というが、これこそ米大統領広島訪問の意義そのものであろう。

そして、更にオバマ大統領が27日に広島市を訪れ、平和記念公園でスピーチなどを終え、車でヘリポートへ向かう途中、沿道で多くの市民が見送っていたという。それを見たオバマ氏が、「広島に来て良かった」などと、米国に向かう大統領専用機「エアフォース・ワン」から、側近に「広島の皆さんが歓迎してくれたことを感謝したい」と外務省へ電話させていたことがわかった、そうだ。

これこそ、冒頭に記した塩野発言の"日本人の品位の高さを強く印象づける"結果となったのであろう。

その意味では、原爆死没者慰霊碑の『過ちは繰返しませぬから』という碑文も、日本人の間だけの『誓い』ではなくなり、世界中の人びとの『誓い』に昇華していくことも夢でなくなる(前出:塩野七生さん)方向への日本国、というよりは日本人の放ったタイムリーヒットであった、と言うことが出来よう。

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