水不足や猛暑など<異常気象>が続く、2016年…異常気象がもたらす、再生可能エネルギーへの影響とは?専門家・柏木孝夫氏が語る「日本のエネルギー供給」の実態と課題 (4/7ページ)
そして、電気エネルギーは、貯めておくことができないため、電気をつくる設備は需要のピークにあわせてつくる必要があります。
こうした中で着目されたのが、太陽光発電です。ソーラーパネルなどがある家庭も増えてきたため、特に日中の電力供給においては太陽光発電が大きく貢献するようになってきました。
しかし一方で、太陽光発電ばかりアテにすることもできません。晴天が続けば、それによって太陽光発電の出力が大きくなる可能性は十分にありますが、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーは、コントロールができるものではありません。夏場は天気も変わりやすく、急に曇ったり、雷雨になったりする場合も少なくないため、決して安定的なエネルギーとは言えないのです。
◆水不足は水力発電に影響、一方で雨が続いても太陽光発電の出力低下につながる
また、今年は6月に少雨による水不足が大きなニュースになりました。水不足による渇水時には、当然ながら水力発電に大きな影響が及びます。そして、水不足によって出力が低下した場合、不足分は火力発電などで補わなければなりません。
かといって、雨が多ければよいかというと、そういうわけでもありません。なぜなら、異常気象で雨が続いてしまうと、日照時間が減ってしまい、今度は太陽光発電の出力が低下してしまうことになるからです。ちなみに、風力については、設備によっても違いますが、異常気象で風が強くなりすぎた場合などは、小規模なものだと逆に羽がとばされてしまうことがあり、安全面にかかわってきます。一番安定しているのは地熱エネルギーですが、大規模な面積が必要であったり、温泉などの施設がある地域の場合は地元関係者との調整が必要であったりと、また別の難しさがあります。
◆「再生可能エネルギー」の拡大は電気料金にも影響…
さらに身近な話題として、再生可能エネルギー導入は、不安定かつコントロールが難しいという点だけでなく、「コスト」が大きくかかってしまう、すなわち電気料金に影響があるということを認識しておくべきでしょう。
現在、再生可能エネルギーによって発電された電気は、国が定めた価格により電気事業者が購入しています。