東京から岡山へ、Uターンで「仏を彫る」生き方を選んだ元教師【後篇】 「一番大切なのは諦めずに続けられること」 (2/4ページ)

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また、精神面では神社等の月参りはしているみたいです。私は、やる気が出るまで、ただボーとしています。後は、夕方の農業はどんな手順で何をするか、そんなことを考えています。仏像を彫るときに関して言うと、私の場合はモーツァルトを聴きながら彫っています。

―モーツァルト(笑)!それは意外ですね。逆にどんなBGMが合うのかもわかりませんが、なんだか不思議な印象を受けます。ちなみに、仏像と向き合い続ける中で、信仰心のようなものは芽生えるものなのでしょうか?

わが師を見ると神仏に対する 信仰心は染み着いているみたいですが、ひとつの宗教にこだわることはないようです。マリア像も彫っていますから。仏像を彫る人それぞれが、信仰心というより、心の安らぎ、人としてあるべき理想の内面の姿を見つけ出そうとしているのではないでしょうか。仏像の顔は彫った人に似るといいますから。内面が表に出てきているのだと思いますよ。

―マリア様!これはさらに意外です。でもそうしたお言葉を伺っていると、妙に納得してしまう部分もありますね。ちなみに、マリア様は別として、変わったオーダーというのはあるものなのでしょうか?また、伊久さんの場合は、仏像のほかにも何か彫りたくなったりしますか?

変わったオーダーというのは特にないですね。私はありませんが、わが師の話だと、弁財天(弁天様)の注文が来た時は、一応、女陰を彫るかどうか聞くそうです。私は、柿、蛙、南瓜、ザクロ、蝸牛、手等、彫りたいと思ったらなんでも手がけています。しかし、仏師と称する方は一般的な木彫は手掛けないみたいです。でも、皆さん何でも彫れる力は持っています。ちなみに、十二支の動物はある意味で基本でもありますから。私の彫りたい仏像・・・そうですね、一番、二番といった順番はありませんが、水月観音。阿修羅像(興福寺)。中宮寺の弥勒菩薩像。伎芸天。童顔不動明王。モンゴルのターラなんかもいいですね。光雲の観音像もいいですね。

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