東京から岡山へ、Uターンで「仏を彫る」生き方を選んだ元教師【後篇】 「一番大切なのは諦めずに続けられること」 (3/4ページ)

AolNews


阿修羅像
―今後、挑戦したい作品などはありますか?

今、途中の原寸大阿修羅像を完成させること。本体50~60㎝の童顔不動明王。水月観音(4面の写真も図面もない)...図面が手に入らなければ、オリジナルで彫ってみようと考えています。

―すごい創作意欲ですね。少々聞きづらいことというか、本来であれば不躾もいいところなので大変恐縮なのですが、"ぶっちゃけ"と言いますか...そうした創作活動に懸ける思いや手間隙を考えた上で、それに見合った対価は得られるものなんでしょうか?

うーん、どうでしょう。大仏師と言われる人は相当高いし、注文も多いと思います。それにスポンサーなんかもついて相当なものだと思います。しかし、弟子を食わせるとなると、どんなもんでしょう。正直なところ、わかりません。それに、いわゆる仏師と言われる人というのは、新しい仏像の注文は、営業をしてもなかなか来ないと思います。そこで、趣味の教室を開いたり、文化財の修復を手掛けたりするわけですが、そうした活動などによって、ある程度名前が売れて、学芸員などに知られるようになれば、それなりの収入はあると思います。でも、そのような人は各県に2、3人居ればいい方ではないでしょうか。

―やはり狭き門というか、職業としてみた場合は、それだけで食べていくのはなかなか難しいものなのですね。では最後に、これから仏師を目指そうと思っている人々に向けて、何かアドバイスのようなものがあれば伺いたいのですが。

そうですね、いきなり大仏師に弟子入りすることはとても難しいと思いますから、まずは芸術系の大学の仏像彫刻科に入ること。私の師もそうですが、仏像彫刻の学校へ入るとことでしょう。あとは、漆かぶれを乗り切れる人。営業ができること...細かい部分を言えばたくさんあると思いますが、そういった部分ではないでしょうか。
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