泡石鹸と液体石鹸はどっちが効果的?種類別の特徴を医師が徹底分析! (7/7ページ)

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手洗いの際の石鹸の種類別メリット・デメリット
固形石鹸
■ メリット
3種の石鹸の中で最も石鹸/界面活性剤としての含有量が高く、洗浄効果が高い

■ デメリット
・学校などで不特定多数の人が同じ石鹸を使用する場合、固形石鹸では前に使っていた人の手の汚れなどが固形石鹸表面に残っていることがあり、衛生面が懸念される
・手のひらの上で水になじませつつ固形石鹸を溶かす手間がかかり、場合によってはその間、蛇口から流水したままの状態があるため節水の点で問題がある

泡石鹸
■ メリット
・3種の石鹸の中で最もすぐに手の洗浄を始めることができる
・手の上で泡立てる手間が少なくなる
・容器から直接、石鹸成分の泡で出てくることで、周囲に石鹸液が飛散しない
・手をすすぐ際に、洗浄成分がすぐに洗い流される
 
■ デメリット
・3種の石鹸の中で最も石鹸/界面活性剤としての含有量が低くそれに伴い洗浄効果が低い
・水や温水に濡れた手の上で容器より出てきた泡石鹸は速やかに消泡してゆく傾向が強く、実際に必要な量よりも少し使い過ぎになる
(石鹸を使い慣れている私たちは、手洗いの際「泡がまんべんなく手に付いているか、手をまんべんなくこすり洗いしたか」を目安にしているためと考えられる)

液体石鹸
■ メリット
・一般的に製造コストが固形石鹸より割安
・使いまわしても前に使っていた人の手の汚れなどが付着することが少ない
・手のひらで泡立てる時間が少ないので、蛇口から流水したままの状態の場合では節水になる
・ホテルなど宿泊施設では減った分だけ補充すればよい

■ デメリット
・純粋な石鹸成分(界面活性剤である脂肪酸のカリウム塩)の割合が製品全体の30%くらいと少なく、固形石鹸より洗浄力も落ちる
・周囲に石鹸液が飛散することがある 手洗いに有効な石鹸と手洗いの手順
石鹸の種類
自分だけが利用するのであれば、自分専用の固形石鹸の使用がよいと言えますが、社会生活を営む上で実際にそのような状況にいらっしゃる方は少ないと考えられます。

石鹸/界面活性剤の洗浄効果の観点から、液体石鹸を使用した手洗いが有効と考えられます。

手洗いの手順
医療従事者が実践している標準予防策(スタンダードプリコーション)に基づく手洗いを行い、手洗い後に速乾性の手指用アルコールジェル、または手指用アルコール液を擦り込むのが一番有効であろうと考えられます。

石鹸で手が荒れてしまう原因
医学的観点からは、石鹸製品に含まれるすべての成分ならびに手洗い方法が手荒れに繋がり得る、ということができます。

皮膚の乾燥
原理的に手に限らず皮膚は皮脂膜という油分に保護されているのですが、皮脂膜は石鹸製品を利用した洗浄で剝がされて皮脂膜の下にある角質の水分は乾いてしまい、皮膚が乾燥します。

油分を失って柔軟性が無くなった皮膚は、乾燥によって角質が硬くなってガサガサした荒れた状態となりこれが酷くなると痒みなども伴うのです。

石鹸製品が持つ界面活性剤の成分による皮脂膜の喪失といった要因以外にも、高い温度のお湯や勢いの強い水圧の水の使用によって皮脂膜はさらに失われますし、ハンドドライヤーを手洗い毎に使用すれば、乾燥による角質硬化傾向もさらに進んでしまいます。

化学物質の残存
石鹸製品に含まれる香料をはじめ、その他の化学物質の皮膚面上での残存が、接触性アレルギー性皮膚炎の誘因や手荒れの原因に成り得ます。

手荒れ対策
石鹸製品で手が荒れてしまう場合は、他の石鹸製品に変更したうえで手洗い方法の見直しや、ハンドクリームを使う習慣で対応してゆくのが現実的と考えられます。

正しい手洗いによる効果
医学的には正しい手洗いは接触感染の拡大を防ぐという効果が得られます。

医療現場や食品関連の現場はもとより日常の様々な場所で人の手は使われ、病原体にとっては拡大・伝播してゆくには接触感染は便利な手段になっています。

手には、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、黄色ブドウ球菌の皮膚常在菌のほかにもノロウイルス、腸管出血性大腸菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、緑膿菌が付着していることがあります。

正しい手洗いは病原体が引き起こす様々な疾患を予防する最も有効な予防対策となるのです。 最後に建部先生から一言
石鹸の種類別メリット・デメリット等についてお話させていただきました。 手を石鹸製品できちんと洗って清潔を維持し感染を防ぐということは大切なことです。

しかし、その選択や方法を間違うと慢性的な手荒れの原因にもなってしまいます。 ひどい手荒れの場合は、お近く皮膚科を受診することをおすすめします。

また、石鹸製品に関して最近の企業の研究・商品開発の進化は著しく、概念を覆す石鹸製品、欠点をほぼ完全にカバーし得る石鹸製品も次々と登場してきているということを付け加えておきます。

(監修:医師 建部雄氏)
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