冠動脈心疾患のリスクを高めるトランス脂肪酸、ほとんどの人がその危険性を理解していない!「トランス脂肪酸」の知られざる特徴とは? (8/9ページ)
<トランス脂肪酸によるリスク>
・LDL(俗に言う「悪玉コレステロール」)を増やし、HDL(俗に言う「善玉コレステロール」)を減らす
→結果として、冠動脈心疾患のリスクを高める
・Lp(a)リポ蛋白濃度を上昇させる
→血中Lp(a)の高値は冠動脈心疾患リスク増加に繋がるという研究結果もある
・空腹時中性脂肪濃度を上昇させる
→わずかではあるが、心血管疾患リスク増加可能性
<研究結果詳細>
1990年の研究では、食事に含まれる一価不飽和脂肪酸の主体であるオレイン酸の含有量が多い食事(1日エネルギー摂取量の10%)をトランス脂肪酸が多い食事に置き換えた場合、LDL値が14 mg/dL(0.37 mmol/L)増加し、HDL値が7 mg/dL(0.17 mmol/L)減少するという結果が出ました。LDLは俗に言う「悪玉コレステロール」で、はHDL「善玉コレステロール」です。
対照的に、オレイン酸を飽和脂肪酸で置き換えた場合、LDL値の同様の増加が認められたが、HDL値には影響はありませんでした。結果として、トランス脂肪酸食(2.58)を摂取した場合のLDL: HDL比は、飽和脂肪酸食(2.34)又はオレイン酸食(2.02)を摂取した場合のLDL: HDL比と比較して明らかに高い数値が出ました。
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これらの知見は多数の研究によって裏付けられており、例えばLichtenstein et al.12はさまざまな濃度及び配合のトランス脂肪酸を用いた研究結果を報告しています。上の図は、トランス脂肪酸の影響と等カロリーのシス脂肪酸の影響を直接比較したランダム化試験を要約したものです。