ルノー=日産アライアンスが世界販売台数で初の首位を獲得。これまでの名車を振り返る (5/8ページ)

イキなクルマで

元々はプリンスが研究していたFFを、日産の手によってかたちにしたというのが適当でしょう。パワートレインは、イシゴニス式(エンジンの下にトランスミッションを搭載する方式)を採用。サニーの下に位置する、入門的なクルマとして販売されました。セダンのほかにクーペやバン、ワゴンなどもラインナップされ、特にクーペは若き日の星野一義など日産のワークスドライバーたちの手によりサーキットで大活躍を見せます。また販売店の再編がなされたのもチェリーが発売された頃で、従来の「コニー店」の多くが「チェリー店」に変わりました。

■日産が生んだ欧州の風、パルサー

日産初のFF車として一定の成功を収めたチェリーの後継車となったのが、パルサーです。初代より欧州市場を意識して開発されたデザインや走りのティストは、多くのクルマ好きを魅了しました。それを物語るエピソードとして有名なのは、アルファ ロメオ・アルナのイタリアでの現地生産でしょう。このアルナは2代目パルサーをベースとし、欧州を中心に販売されました。日本では販売されませんでしたが、パルサーの欧州イメージをクルマ好きに植え付けるには十分なものでした。1990年に発売されたGTI-RはWRC制覇を目論んだ意欲作でしたが、クルマの構造上の問題で目立った成績を収められませんでした。

■打倒ソアラに燃えたレパード

日産が誇る高級スペシャリティカーが、レパードです。ブルーバードの上級クラスとして、またスカイラインやローレルに並ぶ高級車戦略の一翼を担うクルマとして1980年に誕生しました。燃費計やフェンダーミラーワイパーなど多くの先進技術を装備していたことが話題となる一方、メカニズムに関しては旧態依然としたものでした。このため、同時期に登場したトヨタ・ソアラの後塵を拝することになります。2代目は1986年にデビューし、人気ドラマ「あぶない刑事」の劇中車としても登場。こちらもソアラを強烈に意識したクルマづくりが印象的でした。その後レパードは1999年まで生産され、4代で幕を閉じます。

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