アダ・ブラックジャック。北極遠征隊に加わり極寒の島に置き去りにされ唯一生き残った奇跡の女性サバイバー物語 (7/9ページ)
流木を地面に打ち込んで、テントのボロボロの壁や天井を支え、入り口のところに箱で戸棚を作って、その中に双眼鏡や弾薬を保管した
と書いている。もっとも重要なのは、アダは自分のベッドの上に銃のラックを作り、ホッキョクグマがキャンプに近づきすぎても、ふいをつかれないにしたことだ。
・最後の1人と一匹になったアダとヴィクトリア
3ヶ月の間、アダはたったひとりとなった。彼女の仲間は猫のヴィクトリア一匹だけとなった。
彼女はホッキョクギツネをおびき寄せるための罠の仕掛け方、鳥の仕留め方を独学で学び、シェルターの上にをデッキを建てて、遠くからでもホッキョクグマの姿がわかるようにし、嵐で島に流れ着いた流木や枠張りカンバス地を使って、皮のボートをこしらえた。
遠征隊の写真機材を使って、キャンプの外に立つ自らの写真を実験的に撮ってみたりもした。
・遠征からほぼ2年、ようやく救助船が到着
1923年8月20日、最初にヴランゲリ島に上陸してからほぼ2年がたった頃、スクーナー船ドナルドソン号が水平線に現われ、ひとりで奮闘している忍耐強いお針子を救助した。
1923年8月20日、スクーナー船ドナルドソン号に乗るアダimage credit:odynokiy
乗組員はこう書き記している。
アダは、もう一年そこで生活できそうなほど、環境に順応していた。