「もし宇宙人と出会ったら?」という疑問から、現代のコミュニケーションを考える-京都大学木村大治教授の研究 (3/8ページ)
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⇒参照:『宇宙人類学研究会』公式サイト
http://www.cspace.sakura.ne.jp...
※2京都大学「宇宙ユニット」
宇宙総合学研究ユニットは、宇宙に関連した異なる分野の連携と融合による新しい学問分野・宇宙総合学の構築を目指して、2008年に設置された組織。
⇒参照:『宇宙ユニット』公式サイト
https://www.usss.kyoto-u.ac.jp...
――木村先生は『見知らぬものと出会う』※3の中で「投射」という働きについて述べていらっしゃいますね。人は他者とコミュニケーションを取るときには、自分を中心に、見知った相手を通って、見知らぬものへの延長線を考えていると。
宇宙人が代理しているのは、ひとことで言えば「他者」である。
⇒引用元:※3 P.57
(前略)いかに「他なるもの」を表象しようとしても、どこかで人間のくびきから逃れられない、という構図が見えてくる。
⇒引用元:※3 P.59
――つまり、「宇宙人」を想像しても、人はどこかで自分の見知った「人のようなもの」を考えてしまっている、人を投射した宇宙人像を思い描いてしまう、ということなのでしょうか?
木村教授 ええ。「宇宙人」という言葉の中に「人」が入っていますね。そこですでに「宇宙人」という極端な他者であるべき存在についても、どこかで「ヒト」を投射しているわけです。
我々と同じような気持ちを持つものなのではないか、そのうち話が通じるのではないか、とかね。