「もし宇宙人と出会ったら?」という疑問から、現代のコミュニケーションを考える-京都大学木村大治教授の研究 (5/8ページ)
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木村大治教授の著作『見知らぬものと出会う: ファースト・コンタクトの相互行為論』
http://www.utp.or.jp/book/b372...
――宇宙人類学研究の面白いところといえばどんな点でしょうか?
木村教授 それは「思考実験」を行う点でしょう。当面は、実際に宇宙人と会うことはできませんから、イマジネーションを広げて考える必要があります。
――本の中ではいろんなSF小説に登場する宇宙人が紹介されていますね。
木村教授 思考実験を行う上でのサンプルといいますか、SF作家のみなさんがいろんなアイデアを出していらっしゃるので、参考になります。
――では、逆にこの研究のつらいところはどんな点でしょうか?
木村教授 宇宙人類学について説明をすると、多くの人が「なるほど」と、その意義は理解をしてくれます。しかし、たいていは「どうやって研究するの?」と言われます。これがつらい点ですね。
人類学は「フィールドワーク」を基盤としています。異文化の土地に行って、一定期間そこに居住し、人とコミュニケーションを取って調査を行う。
宇宙人類学では、残念ながらこれができません。まだ人類は宇宙人と接触したことがありませんし、人類学者が「宇宙」に触れる、宇宙ステーションに行くことも難しいのが現状です。
できるのは、例えば宇宙飛行士など宇宙に触れた人にそこでの生活について聞く、その程度です。