女性の遺品整理人が精巧なミニチュアで孤独死した後の部屋を再現した、自らの経験をもとにえがいた著書『時が止まった部屋』を発売。SNSでいま話題の書籍! (4/11ページ)

バリュープレス




「いつかは自分も死ぬ」


その時に、どのように人が生きてきた証が住んでいた部屋から無くなっていくのかを見たり、大切にしていたコレクションなどを家族に届けてくれるように安心できる遺品整理人を目指して門を叩きました。


「人の役に立ちたい」という原点からこの世界に飛び込んで、最初は目に移ってくる光景がこれほどまでにショッキングなのかという現実に自分がどの立ち位置で振舞っていけば良いのかを考え、亡くなった遺族の気持ちや故人のメッセージなどを伝えていこうと努力してまいりました。


人が亡くなった部屋は、自分が経験したことのない「時が止まってしまった空間」が目の前に現れ、秒針が動かなくなった時計やカレンダーが止まった時間を現実的に物語っています。


多くの人が何かしらの病気を抱えて生活している中で、糖尿病とガンで亡くなる孤独死の案件が一番多いのかもと思っているのですが、それぞれの病気を抱えている方は末期症状で病院には通っているけれど入院はしていない人が孤独死に至ってしまうことも実際の現場を見て分かってきました。


そして、近年増えてきているのが「突然の発作」で孤独死という最後を迎えてしまった方の案件

心筋梗塞などの発作を発症すると分単位で命の救命率がどんどん下がってしまうため、助けを求めようと思っても吐血で喉が塞がり(助けて)の声を上げることができなかったりして孤独死という最後を迎えてしまうことも。


本の中には、自分の父親が亡くなってしまった話も書いてあり、家族を亡くした遺族の気持ちが共感できる内容になっています。


■実際に、遺品整理人になってみて感じたこと

 孤独死の部屋に行ったのが入社してから2件目くらいの時でした。夏の暑い日に一戸建ての現場で発見まで死後1ヶ月半くらい経っていたと思います。


死臭も嗅ぐのが初めてで、数え切れない数のハエやウジの部屋にマスクなしで入ってみて「何かに例えることのできない臭い」を体験しました。


そして、数分もしないうちに吐き気が襲ってきて、マスクなしでは部屋の中にいることは困難でした。
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