皿と命のどっちが大事だ!天下の御意見番・大久保彦左衛門に意見した一心太助 (2/6ページ)

Japaaan

一心太助の実在性について

太助が仕えた大久保彦左衛門。Wikipediaより。

今回の主人公である一心太助(いっしん たすけ)については、フィクション(架空の人物)であるというのが定説となっているようですが、「一心太助石塔」と刻まれた彼の墓が主君・大久保彦左衛門忠教(おおくぼ ひこざゑもん ただたか)の墓のすぐそば(最も近く)に建立されています。

太助の墓を建立したのは江戸蔵前の米穀商・松前屋五郎兵衛(まつまえや ごろべゑ)。陸奥国津軽藩(現:青森県西部)家老・松前五郎左衛門(ごろうざゑもん)の次男として生まれますが、家族相続のゴタゴタから武士の身分に嫌気が差し、生家を飛び出しました。

そして裸一貫から事業を興し、江戸で大成功を収めたそうです……が、この五郎兵衛が登場するのは太助と同じ資料(実録本『大久保武蔵鐙』など)に限られ、その実在性については太助と概ね同程度と見られています。

恐らく、昨今で言えば伊達直人(いわゆるタイガーマスク。架空の人物)の名義で貧しい子供にランドセルを贈ったような一種のユーモア感覚で、

「一心太助がフィクションだなんて、野暮なことを言っている連中の鼻をあかしてやろうぜ!」

とか何とか、そういう反骨精神を発揮した結果なのかも知れません。ともあれ「一心太助が実在したら、さぞ楽しかったろうな」という前提で、そろそろ本題に入ろうと思います。

「皿と命のどっちが大事だ!天下の御意見番・大久保彦左衛門に意見した一心太助」のページです。デイリーニュースオンラインは、大久保彦左衛門一心太助江戸っ子江戸時代カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る