温暖化が問題なら地球の軌道を変えたらよくね?とアメリカの議員。実際にそれは可能なのか?その影響は? (1/5ページ)

気候変動対策として「地球か月の軌道を変えたらどうだろう?」森林局や土地管理局に対しそう提案したのは、アメリカ、共和党のルイ・ゴーマート下院議員だ。
この発言の意図は、地球を太陽から遠ざけることで、温暖化する世界の気温を下げられないか確認することだった。
地球の平均気温が上昇しているのは事実だ。このまま何も対策を講じなければさらに温暖化は深刻なものとなる。生態系に悪影響を及ぼすだけでなく、現在の文明を維持できなくなってしまう可能性すら示唆されている。
ならば多少大掛かりでも地球を太陽から遠ざけて涼しくしてしまえばいい。というのがゴーマート下院議員の考えだ。
だが本当にそんなことが可能なのか? もし可能だったとして、地球の環境にどんな影響があるだろうか?
・地球の太陽から遠ざければ気温は下がる
地球の温度について理解するには、太陽から届くエネルギーと地球から放射されるエネルギーのバランス(放射平衡)を知る必要がある。ベロイトカレッジの惑星天文学者ブリット・シャリングハウゼン氏はこれを次のような等式で表している。
なおTeqは地球の温度、T☉は太陽の温度、R☉は太陽の半径、Xは地球から太陽までの距離、Aは地球のアルベド(反射率)だ。
地球を涼しくするには、等式の右側の変数をうまい具合にいじってやればいい。だが現実には太陽の温度や半径を変えることはできない。熱を反射してくれるアルベドの値を変えることもできない。
となると残るのは、Xを大きするという手段だ。すなわちゴーマート議員が提案したように地球の軌道をずらして、太陽から遠ざければいいということになる。