刀を差すのは禁止!明治時代の「廃刀令」は効力を失わず、実は昭和時代まで続いていた (1/6ページ)
武士と聞いたら何を連想しますか?と聞けば、大抵の方が
「Oh,Japanase SAMURAI!BUSHIDO!HARAKIRI!KATANA(刀)!」
などと答えるかはともかく、武士にとって、刀は切っても切れないアイデンティティと言えるでしょう。
しかし明治維新がなって武士の世が終わりを告げると、次第に刀を廃止する廃刀議論が起こり、やがて「廃刀令(はいとうれい)」が発せられます。
当初はアイデンティティを奪われることに反発も起こったものの、巨頭・西郷隆盛(さいごう たかもり)が西南戦争に斃れた明治10年(1877年)以降は武力改革を唱える者も次第に減り、政治闘争の武器は刀から言論(自由民権運動)へ移行していくのでした。
しかし、誰も刀を差さなくなっても廃刀令そのものは効力を失わず、昭和時代まで続いていたと言うのです。
そこで今回は、廃刀が議論されてから完全に廃止されるまでの歴史を紹介したいと思います。
いきなり刀を取り上げるのは……廃刀議論が起こったのは、戊辰戦争も終盤にさしかかった明治2年(1869年)。旧幕府勢力はわずかに抵抗を続けるのみで、降伏も時間の問題となっていた時期でした。
「もはや刀で戦う時代は終わった。かくなる上は一刻も早く帯刀の蛮風(ばんふう。