大河ドラマ「鎌倉殿の13人」佐藤浩市の熱演に期待!上総介広常の強烈なキャラクター【下】 (8/10ページ)
頼朝公の懐刀として「汚れ役」に徹した梶原景時。歌川国芳「秩父重忠 梶原景時」
「……やはり、ご謀叛で」
「いや、確証はまだない」
先日、広常は上総国一宮・玉前神社(たまさきじんじゃ。現:千葉県長生郡一宮町)に甲冑を奉納し、その兜の緒に、一通の願文(がんもん。祈願文)が結びつけてあったと言うのです。
「願文は既に神仏へ帰するものなれば、その文面を検(あらた)めることは叶わぬものの、それをよいことに何かよからぬ事を祈願しておるやも知れぬ」
「確かに、根拠は薄うございますな」
「この際、あやつの本心はどうでもよい。我らが鎌倉において、誰よりも多くの兵を従え、我が意に沿わず御家人らとも諍いの絶えぬ者が、神仏に『何か』奏上いたせば、それに乗じて動きを起こす者がおらぬとも限らぬ」
事実、広常の影響力はそれだけ強大なものであり、もしそれがマイナスに作用してしまえば、頼朝公の武士団はたちまち崩壊してしまうリスクをはらんでいました。