知ってますか?「糸コンニャク」と「白滝」の違い。その由来と江戸時代に起きたコンニャク革命とは (1/5ページ)

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知ってますか?「糸コンニャク」と「白滝」の違い。その由来と江戸時代に起きたコンニャク革命とは

「糸コンニャク」と「白滝」の違いは?

寒くなると鍋料理が恋しいですね。そして鍋や煮物に欠かせない具材が、糸コンニャクや白滝です。

ところでこの糸コンニャクと白滝、何が違うのかをきちんと知っている人はどれくらいいるのでしょうか?

私などは子供の頃、「糸コンニャクを買ってきて」と親からおつかいを頼まれたものの、いざ近所のスーパーに行ってみたら白滝しか売っておらず、困ったことが記憶があります。糸コンニャクと白滝ってそっくりだけど、どっちを買っていってもいいんだろうか……? と。

結論を言えば、糸コンニャクと白滝はまったく同じものです。違うのは名前だけです。

ではなぜ、同じものなのに名前が違うのでしょうか。その理由を探っていくと、材料である「コンニャク」そのものの歴史が見えてきました。今回はそんな食材の歴史の話をしたいと思います。

江戸時代の「コンニャク革命」

糸コンニャクと白滝は、どちらも「コンニャクを細長く加工したもの」です。

では、材料であるコンニャクは、いつ頃から食べられるようになったのでしょうか。これは縄文時代に中国から伝わってきたとか、仏教が伝来したあたりのタイミングで輸入されてきたとか、いくつかの説があります。でも証拠はありません。

国内の文献で初めてコンニャクのことが紹介されたのは、平安時代の承平年間(931~938)に作られた『倭名類聚鈔(わみょうるいじゅしょう)』です。当時はコンニャクに「古邇夜久」という和名があてがわれており、中国で3世紀に詠まれた詩を引用しながら、「蒟蒻(コンニャク)」の作り方と食べ方を紹介しています。

さて日本では、鎌倉時代にはお坊さんの精進料理として食べられるようになり、仏教が庶民に普及するのとあわせて広まっていきました。

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