【調査分析】日本ではたらく外国人社員の従業員支援プログラム相談傾向分析調査2021~コロナ禍で相談件数の増加率は日本人社員の倍以上も~ (9/11ページ)

バリュープレス

こうしたことから、まず、コロナ禍といったパンデミック時における外国人社員のメンタルヘルス悪化防止の鍵となるソーシャル・サポートの強化、および仕事上でのストレス予防策についてお伝えします。

ソーシャル・サポートとは、主に3つのタイプに分かれます。
①情報的サポート:問題の解決や安全確保に必要なアドバイスや情報を得ること
②情緒的サポート:お互い励まし、不安など感情を共感すること
③道具的サポート:直接的に支援の手を差し伸べる支援

① 情報的サポート・・・パンデミックといった不測の事態への対処
外国人社員にとっては、新型コロナウィルスのパンデミックといった不測の事態への遭遇時は、基本的には自国の在外公館(大使館、領事館)が発信する情報を入手することが推奨されます。しかし、流動的な情勢においては、刻一刻と情報が変わり、かつ、滞在国の対応と異なる場合が生じます。言語コミュニケーションの観点からは、このような情勢の把握の難しさも加わり、本国と滞在国の情報や対策の相違等が生じやすい環境になります。例えば、東日本大震災時においては、滞在国である日本と異なる情報のもと、各国から退避勧告が示され、本国へ退避を求める在日外国人が成田空港に殺到し、空港が一時パニックに陥る事態になりました。こうしたことから、外国人社員にとって、非常時下では適切な情報的サポートが必要不可欠でしょう。さらに、不測の事態に正しく恐れるメディアリテラシーや、自発的な情報の取捨選択が必要でしょう。

② 情緒的サポート・・・勤務先における多文化相互理解
今回の調査結果からは、異国の地での不測の事態に対する外国人社員の不安が、日本人社員に比べて一層高いことが推察されました。そこで、企業や上司、同僚からのこまめなラインケアによる情緒的サポート、言語の壁から孤立を防ぐよう配慮をした、情勢変化に対する企業対応のこまめな情報発信が、外国人社員のメンタルヘルス悪化予防に役立ち、見通しがつかない不安から生じるキャリアに対する不安低減などに繋がるでしょう。

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