尿道に入り込み内側から食いちぎる肉食魚「カンディル」の恐怖伝説は本当なのか? (7/9ページ)
その結果、カール・フリードリヒ・フィリップ・フォン・マルティウス(1794~1868年)による初の言及から続くカンディルの報告は、主にドイツとフランスの博物学者と冒険家によるものだったという。
その後、現地住民が使っていた性器プロテクターを紹介したグジャーによってカンディルの逸話がまとめられたが、彼自身はアマゾンに行ったことがなく、すべて二次資料に基づくものだった。
またバウアーは、グジャーなど当時の博物学者が用いた恐ろしげな表現にも注目している。
・凄まじい荒々しさで進み、肉を食らわんとするなどなど、だ。
・人体の開口部に衝動的かつ性急に侵入する習性がある
・水の中で自然を満喫していると、尿道や直腸に入りこみ
・小さな動物のように水から跳ねて、尿を遡上して尿道に侵入する
・ウナギのような素早さで開口部に入りこみ致命的な事故を発生させる
・この生きた針に侵入されると恐ろしい苦痛に襲われる
さらに、学術論文で紹介されているカンディルの襲撃事例をよくよく調べてみると、実はどれも同じ話であることも明らかになった。
今にして思えば、カンディルの襲撃を実際に目撃した人物を特性することは不可能で、そうした目撃談は本当に違いないと信じるよりないのだと、バウアーは記している。
できうる限りの資料を調べた結果、バウアーはこう結論づけている。
カンディルが川で待ち伏せて人間を襲うことを示した証拠はない。