品川区の善福寺に残る鏝絵で有名な伊豆の長八の非・老害エピソード (8/8ページ)
そうしないと、「恨み」が蓄積することでストレスがたまり、自分もまた、後何十年かしたら「老害」的にすぐキレる老人になってしまうだろう。そうなると例えば葬式の際に、「ああ、あいつが死んでくれてせいせいした」「ざまあみろ」などと陰口をたたかれる。またはそもそも、出席してもらえない。もっと極端な話をすると、「葬式」そのものさえ、執り行ってもらえない可能性もある。いくら「葬儀の多様化」が進んだ今日とはいえ、それではあまりに寂しすぎる。くれぐれも、我々はそうならないようにしたいものである。
■参考資料
■来栖良夫「伊豆長」東京むかし話の会(編)『読みがたり東京のむかし話』1975/2004年(182‐186頁)株式会社日本標準
■山田幸一「伊豆長八」下中弘(編)『日本史大事典 1』1992年(417頁)平凡社
■野口由紀夫「品川と伊豆長八」東京都品川区口碑伝説編集委員会(編)『品川の口碑と伝説』1958年(12‐15頁)品川区教育委員会
■「善福寺 ‐東京都品川区‐伊豆長八の鏝絵が残る東京都品川宿の寺 ‐北品川駅4分」『伝統の日本紀行』
■「品川人物伝 第9回 鏝絵(こてえ)細工の名工 伊豆長八」『品川区』2011年4月21日
■長山清子「キレる人は、なぜキレるのか? 脳科学から見る『3つの原因』」『PRESIDENT Online』2016年6月16日
■赤根千鶴子「キレる老人の“脳の仕組み”を医師が解説 『理性と生命力が低下し…』<週刊朝日>」『AERA dot.』2017年11月20日
■五木寛之『死の教科書 −心が晴れる48のヒント−』2020年 宝島社
■植木理恵『サクセスフル・エイジング しあわせな老いを迎える心理学』2020年 P H P研究所
■「帯津医師が“老害”に異議 『老人全般に拡大してしまっている <週刊朝日>』 『AERA dot.』2022年5月23日