燃え盛る炎の中で…北条義時の義兄弟・伊賀光季の壮絶な最期・後編【鎌倉殿の13人】 (6/9ページ)
最後のご奉公として、死出の旅路を先導仕る」
贄田三郎は血に錆びた太刀の鋩(きっさき。切先)を口に含んで一気に押し込み、鍔元まで呑み込んで自害します。
「後は矢の続く限り、それがしがお守り申す。早うご最期を!」
贄田四郎が残った矢を射放って敵を防いでいますが、あまり猶予は残されていません。光季は、光綱を招きました。
「さて、四郎が時を稼いでくれている間に自刃いたそう。覚悟はよいか」
「自刃とは、どのように致すものでしょうか」
「難しいことはない。腹を切ればよいのじゃ」
そこで光綱は腹巻の紐を切って(再び着ることはないのでほどく必要はない)脱ぎ置き、直垂も緩めて赤木の脇差を握ったものの、なかなか覚悟ができません。
「……まぁ、怖いよな。無理もない。では火の中へ飛び込むといい。腹を切るよりは怖くなかろう」
「……はい」
今度は火の中へ飛び込もうとした光綱ですが、脊髄反射でどうしても身体が逃げてしまいます。そりゃそうですよね。