「鎌倉殿の13人」葛藤する源実朝、深まる北条義時との対立…第39回放送「穏やかな一日」予習 (6/7ページ)

Japaaan

諸國守護人緩怠之間。群盜動令蜂起。爲庄保煩之由。國衙之訴出來。依之條々被凝群儀。於爲一身定役者。還誇故實。可有懈緩之儀。結番人數各相替。差年限。可令奉行歟。不然者。被尋聞食國々子細。可被改不忠輩歟之由。雖有其沙汰。未被一决。以此次。彼職補任本御下文等。可進覽之旨。先被仰近國。是自然恩澤与勳功賞。事可有差別之故也。義盛。仲業。淸定等奉行之。

※『吾妻鏡』承元3年(1209年)11月20日条

「諸国の守護が怠慢なせいで、各地で群盗が蜂起して年貢が奪われているとの訴えが出ておる。これは(祖先の功績にあぐらをかいている)守護の世襲制が問題なのではないかと思う。そこで守護を任期制とし、仕事ぶりを評価するようにすれば、少しは改められるのではないだろうか」

従来の利権としがらみを断ち切って政治改革を志す実朝。あるいは義時が(北条に楯突く、少なくとも対等であろうとする)御家人たちの力を削ごうと画策したのかも知れません。

しかし現実は快刀乱麻ともいかず、小山朝政・千葉成胤(ちば なりたね。常胤の孫)・三浦義村ら有力豪族の反対により実現には至りませんでした。

「「「絶対に反対です!」」」

「いや、交代でまた他国の守護になれる(かも知れない)から……」

そんなの信用できません。一度守護職を返上してしまったら、後は国を追われるばかり。仮に他国の守護へ転任したところで、その土地の領民が新任守護に協力的という保証は何もないのです。

古来「一所懸命」と言うとおり、自分の勝ち取った一ヶ所は、あちこちに与えられた十ヶ所にまさる(それこそ、命を懸けるに足る)価値を持っています。

先祖代々受け継いだ土地こそ、力の源。これを手放したら生殺与奪の権を委ねたも同じこと。自分の運命を(たとえ鎌倉殿であろうと)他人に託すなんて、坂東武者の矜持が許しません。もう生理的に無理です。

実朝の理想を実現したのが、江戸時代の幕藩体制。武士を土地から引きはがすのは、それだけ大変なことなのでした。

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