源実朝と前世の絆が?テイ龍進の演じる宋人・陳和卿とは何者か【鎌倉殿の13人】 (1/7ページ)
「私は前世であなたの弟子だった者です……」
いきなりそんなことを言う者がいたら、あなたは信じられますか?
鎌倉時代、第3代将軍・源実朝(演:柿澤勇人)と面会した宋人・陳和卿(演:テイ龍進)。以前に源頼朝(演:大泉洋)が面会を求めるも断わられたこの僧侶、果たしてどんな人物なのでしょうか。
今回は陳和卿と実朝のエピソードを紹介、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の予習になればと思います。
東大寺の再建供養に貢献陳和卿は生年不詳、南宋王朝(1127~1279年)の出身で平安時代末期に来日しました。
平家によって焼かれてしまった東大寺の再建に尽力、頼朝はそのスポンサーとして多大な寄付をしています。
果たして建久6年(1195年)3月13日、再建供養に際して頼朝から面会を申し込まれたものの「罪業の深い人間とは会いたくない」と拒絶しました。
……爲値遇結縁。令招和卿給之處。國敵對治之時。多断人命。罪業深重也。不及謁之由。固辞再三……
※『吾妻鏡』建久6年(1195年)3月13日条
【意訳】頼朝は陳和卿とご縁をいただきたいと何度も申し込んだ。しかし和卿は「あなたは多くの人命を奪い、重き罪業を負っておいでですから、お会いしたくございませぬ」と辞退。ついに面会は叶わなかった。