「鎌倉殿の13人」政子が救いたかったのは……第46回放送「将軍になった女」振り返り (5/9ページ)
やがて盛連の死によって出家した初は、その住所から矢部禅尼(やべのぜんに)と呼ばれました。後に泰時の子孫を助けることになるのですが、それはまた別の話し。
果たして大河ドラマでは離婚するのでしょうか。まぁしないでしょう。もし離婚なんてしたら、泰時は捨てられた(初の方から三行半を突きつける前提)ショックで承久の乱を戦い抜けなさそうですから。
「嫡男は泰時だ」しかし“のえ”は……いつも喧嘩しながら、どこか認め合っている義時と泰時。そんな関係がじれったくてしょうがない“のえ(演:菊池凛子。伊賀氏)”は、泰時よりもと我が子・北条政村(演:新原泰佑)を後継ぎに推します。
そこまでは解りますが、過去の妻たちを敵(かたき)の血筋と下げるのは悪手でした。確かに八重(演:新垣結衣。阿波局)は伊東祐親(演:浅野和之)の娘、比奈(演:堀田真由。姫の前)は比企能員(演:佐藤二朗)の縁者です。
しかし彼女たちは義時自身が愛していたのに対して、“のえ”は表向きこそ正室(継室)ですが、義時にすれば「権力目当てに近づいてきた妻もどき」に過ぎません。そんな彼女が過去の愛妻たちを批判しても逆効果でしょう。
でもそんな女性に十数年も尽くさせた上、ちゃっかり子供なんてこさえるんじゃないよ(子供が出来たら、家督を継がせたくなるのは当たり前なのだから)と思ってしまうのは、きっと筆者だけではないはず。