「鎌倉殿の13人」ついに始まる最終決戦“承久の乱”!第47回放送「ある朝敵、ある演説」予習【後編】 (7/9ページ)
報謝の志浅からんや……」
【意訳】みんな聞いて、これは私の遺言です。かつて頼朝様が朝敵を滅ぼして鎌倉を拓いたことで、私たちの暮らしは大きく改善されました。覚えていますか?たった数十年前のことを……。
そうだったなぁ。かつて武士は地下人(ぢげにん)などと呼び蔑まれ、まともな人間として扱われることもなく、犬馬がごとく引き働かされた辛い日々。
若い者たちは実感が薄かろうが、今ある鎌倉は天地開闢からあった訳ではない。故右大将家いやさ佐殿の下、身命を擲(なげう)って数々の戦さを駆け抜け、ようやく勝ち取った新天地。
我ら人間ぞ、誇り高き坂東武者(もののふ)ぞ……公家どもが犬働きは、もうたくさんだ!
そうとも、青天白日のもと大手を振って歩き、胸を張って人間らしく生きられる鎌倉を、ゆめ手放してなるものか……古老たちのすすり泣きが聞こえる中、政子の話は続きます。
「……しかるに今、逆臣の讒(ざん)により、義に非ざる綸旨(りんじ)の下さるる。名を惜しむの族(ともがら)は、早く秀康、胤義らを討ち取り、三代将軍の遺跡(ゆいせき)をまっとうすべし。ただし院中に参らんと欲する者は、ただ今申しきるべし……」
【意訳】なのに今、愚か者たちが上皇陛下を惑わして道理の通らぬ命令が出されてしまいました。