人類の祖先が大陸移動した最古の痕跡。ラオスの洞窟から発見された86,000年前の骨片 (3/5ページ)

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 「ルミネッセンス年代測定法がなければ、この決定的な証拠をもってしても、いまだに人類の移動の年表を確立することはできず、祖先たちがここを通過するのにとったさまざまなルートの中で、この場所は見落とされてしまったことでしょう」オーストラリア、マッコーリー大学の地質年代学者、キーラ・ウェスタウェイ氏は言う。

「タムパリン洞窟は、現代人のアジアにおける移動の歴史の中で、重要な役割を果たしていますが、その重要性と価値は、やっと認識され始めたばかりです」コペンハーゲン大学の古人類学者ファブリス・デメター氏は言う。

 何千年もの間、日の目を見ることのなかった堆積物をふるいにかけ、顕微鏡で詳しく識別したところ、この堆積層は、8万6000年をかけてゆっくりと堆積し、およそ5万6000年にわたる洞窟での人間の存在の記録を封じ込めたことがわかった。

 ふたつの人間の骨化石については、年代の推定をなるべく正確にするために、、近くで発見されたふたつのウシの歯の年代を特定した。

 その結果、欠けた頭蓋骨のかけらは、7万3000年から6万5000年前のもので、脛骨は7万7000年前のものであることが判明した。

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タムパリン洞窟で発見された頭蓋骨の破片 / image credit:Freidline et al., Nature Communications , 2023・移動に成功した一部の人類の祖先が今の文化を築き上げた
 現在の遺伝学的証拠によると、これら初期人類の移動者たちは、現代の私たちに遺伝物質をほとんど引き継いでいない。
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