気候変動の影響で人間の脳のサイズが縮小しているという研究結果が報告される (2/4ページ)
青点はその時代の平均気温を下回っていた時期におけるヒト脳の推定質量、赤点は平均気温を上回っていた時期における推定質量を示す/Stibel, Brain, Behavior and Evolution, 2023
分析対象となった過去5万年の間には、もっとも寒さが過酷だった最終氷期極大期(約2万年前)が訪れ、地球の平均気温が今よりずっと低い時期があった。
なおこの寒さは、私たちの祖先がアジアからアメリカ大陸へと移住したことにも関係するようだ。
それが終わり、完新世(1万1700万年前~現在)になると平均気温が上昇し、現在にいたっている。そしてこれに合わせるように、ヒトの脳の平均的な大きさは10.7%ほど小さくなっている。
こうした脳の縮小は、気候が変化しはじめて数千年が経つと起きるようで、とりわけ最終氷河期極大期(約1万7000年前)以降にはっきり目立つようになるという。
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・人間の認知に何らかの影響を及ぼす可能性も
こうした進化パターンは、5000年から1万7000年という比較的短いスパンで起きている。
このことからは、今起きている地球の温暖化がヒトの認知に悪影響を及ぼす可能性すらうかがえるという。
「現生人類の脳の大きさがわずかに減少するだけでも、我々の生理機能に重大な影響を与える可能性がある」と、スティベル氏は論文で述べている。
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・気温以外にも考慮すべき様々な要因
また気温だけでなく、雨の量や湿度も脳の大きさを左右するようだ。