「どうする家康」きらめく星空の下、ロマンチックに語らう二人。第35回放送「欲望の怪物」振り返り (5/7ページ)
「他人のものを無断で譲渡してはいけない」
まさに昌幸が領していた上野国沼田がそれで、かつて家康が北条氏政(駿河太郎)と和睦するため勝手に与えてしまいました。
そんな奴が「代わりの所領を与える」と言ったところで、信じられる筈がありませんよね。
信用の証として、徳川の姫を人質として嫡男・真田信幸(吉村界人)に嫁がせるよう要求しました。
そこで白羽の矢が立ったのは、本多忠勝(山田裕貴)の娘・稲姫(鳴海唯)という訳です。果たして、彼女の運命やいかに。
石田三成について秀吉死後、家康の野心を警戒した石田三成。星空を見つめ合いながら語らう場面は斬新だった(画像:Wikipedia)
星を見ていた一人の男、彼こそは豊臣家中きっての切れ者と名高い石田三成(中村七之助)。後に家康とは天下分け目の関ヶ原で雌雄を決するライバルですね。
「切れ者」と紹介されて否定も謙遜もしない辺り、非常にすぐれた才覚を自負していることが伝わる名演技でした(正直、観ていてちょっとヒヤヒヤしました)。
しかし二人の初対面は非常に好感触。南蛮から伝わる星座の講釈から、オリジナル星座の妄想まで、和気あいあいと楽しいひとときを共有します。
最初、星を見ていると聞いて「お、さすが切れ者。天文を読んで天下の趨勢を占い、あるいは戦略を練るなどしているのだな?」と思った筆者はずっこけそうになりました。