ネアンデルタール人から受け継がれたDNAが自閉スペクトラム症の発症と関連していることが判明 (2/6ページ)
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photo by iStock・ネアンデルタール人遺伝子と自閉スペクトラム症の関係
そして今回の研究のテーマは、それが脳の発達にどのような影響を与えているのか?とりわけ「自閉スペクトラム症」のような神経発達疾患とネアンデルタール人の遺伝子との関係だ。
自閉スペクトラム症は、交流やコミュニケーションが苦手、興味の対象や活動がきわめて狭い、同じ行動を繰り返すといった症状を特徴とする神経発達症の一種だ。
一口に自閉スペクトラム症と言っても現れる症状や程度は人それぞれだが、それらは脳の結合パターンによって特徴づけられることが知られている。
そこで米ロヨラ大学ニューオリンズ校のエミリー・カサノバ氏らは、これらのパターンがネアンデルタール人のDNAとどう関連しているか確かめてみたのだ。
自分自身が自閉スペクトラム症であるというカサノバ氏が語ったところによると、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスに見られるような「交雑」は、遺伝学的に”揺さぶり"をかける傾向があるのだという。
その原因の1つは、単純に2つの種の遺伝子が足し合わされるからだが、それだけでなくあるゲノムに放り込まれるとうまく機能しない遺伝的な変異があることも関係している。
こうした交雑による影響は、子孫にそれまでなかった問題を引き起こすケースがある一方、進化をうながす刺激にもなり得るという興味深い側面がある。
だからこそカサノバ氏は、ネアンデルタール人の遺伝子変異型に強い関心を示している。