ネアンデルタール人から受け継がれたDNAが自閉スペクトラム症の発症と関連していることが判明 (3/6ページ)

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photo by iStock・自閉症の人はネアンデルタール人の遺伝子変異を持っている傾向
 今回の研究では、「Simons Foundation Powering Autism Research Database」の遺伝子データから自閉スペクトラム症患者とそうでない人のデータを集め、それをまた別の遺伝子データベースと比較することで、ネアンデルタール人由来の遺伝子に何か違いがあるのかどうかが探られた。

 その結果、自閉スペクトラム症の人は、ネアンデルタール人由来の珍しい遺伝子変異を持っている傾向があることが判明した。

 人口全体で見るとその”希少変異”を持つ人は1%未満でしない。

 ところが、調査対象となった3つの民族グループ(非ヒスパニック系黒人、ヒスパニック系白人、非ヒスパニック系白人)の自閉スペクトラム症患者に限ると、それを持つ人が非常に多かったのだ。

 このように言うと、自閉スペクトラム症の人は普通の人よりもネアンデルタール人のDNAが多い、すなわち、よりネアンデルタール人に近いと思うかもしれない。だがカサノバ氏によるなら、それは正確な理解ではないという。

 私たちのゲノムは、30億以上の「ヌクレオチド(核酸構造)」でできている。これらがつながることでDNAの二重らせん構造が作られる。

 その構造をある人とある人で比べてみても、その大部分はまったく同じだ。ところが、ほんの一部だけ異なっているところがある。それが変異だ。

 ネアンデルタール人のDNAもまた、そうした変異を作り出し、それは1つだけではない。

 だが人類全体の1%以上に見られる一般的なものもあれば、1%未満の人にしか見られないもっと珍しい希少変異もある。

 今回の研究で明らかになったのは、自閉スペクトラム症の人がネアンデルタール人のDNAをたくさん持っているということではない。
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