『べらぼう』幻の英雄・佐野政言が歪めた真実。ついに意次・誰袖・蔦重の「敵討ち」が始まる【前編】 (6/9ページ)
源内の「七ツ星の龍」で気が付く黒幕の存在
そんな時、蔦重は、「煽り」をやった大工姿の男が、今度は浪人姿で「佐野世直し大明神墓所」という幟を佐野の墓がある寺の前に立て去っていく姿を目撃します。
案の定、「作られた空気に乗っかった」町の人々は深く考えることもなく、佐野を英雄視し、「世直し大明神」と称賛しました。
実際、佐野が埋葬された台東区西浅草にある徳本寺には大勢の人が訪れて、まるで観光地のような賑わいだったとか。山東京伝(北尾政演/古川雄大)の弟の京山は、“門前に花や線香を売る所三か所出現し、地上の線香の煙り人を襲う”と書いたそうです。
もともと、田沼びいきではある蔦重ですが「斬られたほうが悪者になり、斬ったほうが英雄になる」とおかしさに気が付きます。
ここで鮮明に思い出されたのが、平賀源内(安田顕)が最期に書いた「七ツ星の龍」。
江戸に流れる不吉な噂を利用して悪事を働く悪党がいる。けれど、それに気がついたのが“七ツ星の龍”。その悪党は、すべての悪事を龍のせいにして、犯人に仕立て上げる。
というお話です。