『べらぼう』最終回、1年間の壮大な黄表紙“蔦重栄華乃夢噺”が完結。チーム蔦重の絆と愛を考察【前編】 (5/9ページ)
チーム蔦重が作った「写楽」。NHK大河「べらぼう」公式サイトより
「鬼の子も許された気がする」歌麿の笑顔「写楽プロジェクト」の功績は、寂しさを抱えた十郎兵衛を仲間にしただけではありません。
最愛の伴侶を失い蔦重への想いも叶わず家を出て、孤独に苛まれ闇堕ちしていた歌麿も救いました。ていの熱い言葉で引き戻され、チーム蔦重に加わり、写楽完成の要となった歌麿。そして、笑顔を取り戻しましたね。
力になってくれたことに頭を下げて礼を言うていに、「こちらこそありがたやまでした」という歌麿。
「なんか、許されているみてぇな気がしたんだ。俺は望まれない子でね。けど、写楽の絵には皆が溶け合っているじゃねぇですか。重政先生や政演さん、政美、一九、春朗、蔦重や南畝先生、三和さん、喜三二さん、源内先生も……俺もその一部っていうか。鬼の子も、この世の仲間入りしていいですよって言われているみたいで」
そんな気持ちだったんですね、歌麿。「声かけてくれてありがとう、ねえさん。にいさんにもそういっておいてよ」と、晴々とした笑顔で帰っていきました。
一般的な説通りに、写楽を一人の絵師にせず「チーム蔦重が結集して完成させたプロジェクト」というべらぼうなストーリーにしたからこそ、歌麿完全復活劇にも繋がったのでした。