『べらぼう』は終わらない!総集編の放送前に心に残った感動の名場面を振り返る【吉原・遊女編】 (4/10ページ)
そして、辛いことに直面したときは、
「わからぬのなら、思いっきり楽しい理由を考えてはいかが?そのほうが、楽しぅありんせんか?」
と微笑みながら教えてくれた人でもあります。
この言葉は、蔦重にとっても花の井にとっても、生涯忘れられない“心の糧”となっていましたね。
朝顔の考え方は、現代でいうところの「ポジティブシンキング」という単純なものだけではないでしょう。
“吉原という苦界は辛いことばかり。だから困難にぶちあたったら、その辛さに身も心も殺されてしまわぬよう「楽しいことを考えて」しっかりと希望を持って生きて行きなさい。”
そんな意味があったのではないでしょうか。その教えをしかと受け取った蔦重は、唐丸が行方不明になったとき、敬愛する平賀源内が亡くなったとき……何度も絶望を、乗り越えていました。
花の井も、その言葉を座右の銘としていたからこそ、自分が作りたい理想の本は「めぐる因果は恨みじゃなくて恩がいいよ。恩が恩を生んでゆく、そんなめでたい話がいい」と語っていたのでしょう。
現代に生きる私たちにも、「分からぬのなら楽しい理由を考える」こと、「恩が恩を生んでいくめでたい本の世界に入り、心を満たす」ことは大切だと、教えてくれた朝顔ねえさんでした。