【豊臣兄弟!】お市が長政を介錯した衝撃ラスト…“終焉と滅亡”が描かれた第17回『小谷落城』を考察 (7/9ページ)
今回、その物語の続きを唐突に小一郎が語り始めます。
それは、去ろうとしたお市が立ち止まりお守り袋を握り締め、俯いて涙声で「強うなどなれぬ……」と呟いたのを見たから。
「続きを話すと約束していたから」と小一郎も藤吉郎も、泣きながら話を続けます。
湖の水を飲み干して溺れた娘を助けた大男。その娘が大好きなので抱きしめようとするも膨らんだ大きなお腹が邪魔で抱きしめられない。
そこで、大男は「この針を私のお腹に刺してくれ」と娘に頼むも「そんなことはできない」と断られて、自分で針をお腹に刺す。
すると鉄砲水のように水が吹き出し、その勢いで大男は空に昇っていった。
そして月となり、その娘をいつも優しく見守った。
月が丸くなったり細くなったりするのは大男のお腹が膨れたりしぼんだりするからかもしれない。
炎が燃えさかり煙が蔓延する小谷城、腹に刀を突き立て苦しむ長政の映像を背景に、二人は最後まで泣きながら話をします。
「私はいつも思うておった。兄上が太陽ならば殿は月のようじゃと。」というお市。
長政の介錯を決めて「刀を」を寄越すように手を差し出します。一瞬迷う小一郎に、かすかに頷く藤吉郎が印象的でした。
太陽の明るさ・熱は、度が過ぎると眩しく熱くその激しさで人々を疲弊させます。けれども、月は強烈な主張はないものの、静かに暗闇を優しく灯し続けてくれます。まるで長政とお市のことを表現した物語でした。
史実では、浅井長政はかなりの巨漢で、背が高いだけではなくまるで「相撲取り」のような立派な巨体だったそうです。
娘を助け空でいつも見守っている月になった大男は、史実の長政のことを表しているのでしょう。