「AIは敵か、味方か?」──漫画コースの学生が授業後にたどり着いた、人間とAIの“共創”の描き方【ASOポップカルチャー専門学校×㈱dott】 (4/9ページ)
具体的には、プロンプトに個人情報を書き込まないこと。AIはやり取りを保持する仕組みがあるため、積み重ねで誰かが特定されうるような内容は避けること。ほかの漫画家やイラストレーターの作品を、無断でAIに読み込ませたり生成の材料にしたりするのは、また別の問題だということも説明しました。
授業を進めていた時期には、漫画などのクリエイティブ作品をめぐり、生成AIの関与が公になり、選考や評価の在り方が問い直されたといった議論が社会でも注目されており、その流れを授業で検討する事例として取り上げ、著作権や知的財産についても話しました。AI由来かどうか見分けにくい場面が増えているからこそ、人間側が原則を押さえておく必要がある、と伝えています。
そのうえで、生成AIのアプリ(ChatGPT、Copilot、Geminiなど)をまず入れてもらい、プロンプトの書き方や、文字数や生成数を少なくするといったアドバイスの仕方、そして「生活でぶつかる問題もAIに聞いたら解決できる」というところまでを授業で扱いました。
最初はAIを全然知らなかった子が、ある程度AIからアドバイスを受けられるようになり、画像生成もできるようになっていきました。授業が終わった時点では、ほぼ全員が「使えている」状態になっていたと感じています。もともと12人中2人しか使っていなかったので、大きな変化でした。
「問題解決」の考え方が、学生の課題と結びついた
■カリキュラムのなかで、特に効果を感じた部分はありますか?
==担当F先生==
「問題解決の考え方を知ろう」「AIで問題を解決してみよう」の2つの授業が、とても良かったです。
学生は、自分がどんな問題を抱えているか、あまり明確に言語化できていないことが多いです。うまくなりたい、社会でうまく生きていけるようになりたい、という気持ちはあっても、言葉になっていない状態の方が多いのです。AIに問いかけるには、自分の問題を明確にする必要がある。その「問題の明確化」から書かれているところが、論理的で分かりやすかったと思います。