朝ドラ「風、薫る」りんを巡る三角関係の予感?横沢公輔(井上祐貴)とシマケン(佐野晶哉)の決定的な違い (6/8ページ)

Japaaan

『仮名読新聞』を読む女性。月岡芳年画 wiki

生きている人々の声を伝えた「小新聞」

実際に、「小新聞」で人気だったという心中事件の記事。

思い出すのは、前述のシマケンが東京明光新報に書いた女郎の夕凪(村上穂乃佳)の心中事件の記事と、『娼妓解放とは名ばかりか』という論説です。

当時、政府は名前ばかりの芸娼妓解放令を出したものの、法令としては機能せず、女郎たちの状態はほぼ変わらないのが現状でした。

シマケンの論説では、女郎の「夕顔」が、幼馴染の姿や二人で生きる人生を思い浮かべては打ち消し、どこにも居場所がない様子などが表現され、論説というよりも、まるで小説のような内容。

自由廃業になったところで行き場がない……そんな「夕顔」の悲しみが伝わる記事は世間では大反響でしたね。

シマケンの記事で世間の注目を集めることになった病院は、最初は「女郎は後だ!」と差別していたのに「しっかり回復させるように」と態度を豹変」。

周囲の人々からは「頑張って」と温かい声をかけられるようになりました。

結果的に、シマケンは文章で夕凪を助けることに繋がりました。それがわずか一人でも。

シマケンが記事を書いた東京明光新報は、「大新聞」のように、政治論争新聞ではなく、今ここで生きる人々の嘆きや苦痛の声を読者に伝える「小新聞」だったのではないでしょうか。

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