『豊臣兄弟!』「織田家になど生まれなければ」信雄の暴言は単なる創作か?壮絶な半生と父への複雑な思い (8/9ページ)

Japaaan

信雄に害された北畠具教/伊勢吉田文庫蔵(Wikipedia)

一方、信忠はどうだったでしょうか。信忠は信長の後継者として父のもとに置かれ、織田家の軍事・政治を学びながら、徐々に家督を継ぐための道を歩んでいきました。

その生い立ちは、「敵対していた家の養子となり、その家を内側から継ぎ、やがてその一族の粛清に関わる」という、信雄のような過酷な立場ではありませんでした。

そう考えると、今回『豊臣兄弟!』で信雄が口にした、「織田家になど生まれなければよかった」という言葉は、単なるドラマ上の創作には見えなくなってくるのです。

このような史実を鑑みると、織田信雄を「暗愚な武将」の一言で片づけるのは、あまりにも簡単すぎるのではないでしょうか。

偉大な父・信長の名を背負い、おそらくはその期待と重圧のなかで生きた信雄。今回の一言は、そんな彼の心の内から湧き出た絶唱とも思われるのです。

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