『豊臣兄弟!』なぜ石川数正(迫田孝也)は徳川家康を裏切ったのか? 史実とドラマ描写から見える出奔の理由 (7/10ページ)
数正は徳川家の外交を担い、家康の考えや徳川家の内情を熟知した人物です。そうした人材を自らの陣営に迎えることは、秀吉にとって大きな意味を持ちました。
一方、数正にとっても、秀吉のもとに移ることは、新たな可能性を切り開く選択だったのかもしれないのです。
徳川家における重臣としての地位を捨てても、数正が出奔を決断したのだとすれば、そこには数正を突き動かすだけの大きな動機があった可能性が考えられるのではないでしょうか。
数正は自分を高く評価する主君を選んだ筆者は、数正が秀吉のもとへ走った背景には、秀吉と数正の双方にとって利益のある選択だったという事情があったと考えます。
秀吉にとっては、徳川家の軍事や外交に精通した重臣を引き抜くことは、家康に心理的・軍事的な打撃を与えられます。
一方の数正にとっては、自分の能力を高く評価してくれる新たな主君のもとで、これまで以上の地位や領地を得られる可能性がありました。