暇だからタイの男子大学生と束の間デートしてみた (1/9ページ)
『旅は道連れ世は情け』
【意味】物慣れない旅先ではよい道づれのあることが頼もしいし、世渡りにはその時どきの人情が大切なものだ。(三省堂「新明解国語辞典 第七版」より)
チェンマイのワロロット市場。
食品、衣料、生活雑貨などあらゆるものが売られており、地元の人たちで一日中ごった返している。
軍の運営する射撃場でしばらく楽しんだあと、ホテルに戻る前に「チェンマイ最大」と言われているこの有名な市場に寄った。
地元民御用達なだけあって全ての品物が本当に安い。10日間の旅なのに日本から服を二枚しか持ってきておらず、着替えるものがなくて絶望的に困っていた私はここぞとばかりにTシャツを買い込んだ。12歳くらいの売り子の女の子は「安くしてくれ」という私の言葉を断固として聞き入れてはくれなかった。おもちゃのような見た目の安い腕時計も手に入れたし、材料のよく分からない揚げ物も買って食べた。
そうこうしているうちに日が暮れてくる。
『そろそろホテルに戻ってお風呂に入りたい・・・・・・』
しかしワロロット市場まで連れてきてくれたトゥクトゥクの運転手はとっくにいなくなっていた。「ホテルまでは歩ける距離だから、あとは自分で帰ってね」と言い残して去って行ったのだ。しかしどの道をどう歩けばホテルに辿り着くのか全然分からない。