日本人は昔から知っていた 水が持つ「6つの性格」とは? (4/4ページ)

新刊JP


たまたまその少し前から、バングラディッシュなどの水に困っている地域も取材するようになっていたこともあり、自分の仕事が「水をめぐる過酷な状況を伝える」方向へとシフトしていきました。

――現時点で橋本さんが考える「人間と水についての哲学」とはどのようなものですか?

橋本:最近たまたま、京都の貴船神社を訪れる機会があって、そこにあった「御水守り」というお札に、まさに「人間と水についての哲学」ともいうべきものが凝縮されているように感じました。
このお札には「水は尊し」「水は美し」「水は清し」「水は強し」「水は恐し」「水は深し」と書かれています。この6つに水と人との関係が凝縮されているのではないかと思います。
詳しいことは本にも書きましたが、わたしは子供のころ親父とドブ川みたいなところで遊んでいたときに、水への恐怖心みたいなものを持ったことがあって、そのときの記憶がいまでも鮮明に残っているんです。このお札を見るまでは、そういった恐怖心は「克服しなきゃいけないもの」だと思っていたんですが、「水は恐いもの」として受け入れることのほうが大切だと思うようになりましたね。東日本大震災や広島の豪雨の例を見ても、水が恐いもので、強いものだということは明らかですから。

――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

橋本:もともと小学校高学年向けに書いた本なので、子どもたちに読んでもらいたいのはもちろんなのですが、それ以外にも、水の教育に興味がある方、水とどういうふうに付き合っていこうか迷っている方、あるいは地域の水を守っていきたいと思っている方などにも読んでいただきたいですね。
また、この本のなかに書かれていることが、ゆっくりと読者の方のなかにしみわたり、いつか「あぁ、そういえば、あの本に、あんなことが書かれてあったな」と思い出していただけたらうれしいです。

(了)
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