十分な準備が必要! 弁護士に聞いた、 「離婚したいのに離婚できない」ケース (4/6ページ)
篠田弁護士 「夫と離婚することは決まっているが、慰謝料や面会交流などについて条件がまとまらない」という理由で、「条件がまとまる見通しがつかない以上は、しばらく離婚はしないで別居を続け、先が見えるまで子育てのためにも生活費を毎月しっかり入れてもらう」という選択肢を選ばれる方はいらっしゃいます。
離婚後の養育費の支払いが不安という理由や、「夫が不倫相手と再婚したいなんて許せない」という理由で離婚の選択を慎重にされる方もいらっしゃいます。
——気持ちの折り合いがつかない場合もある、と。
篠田弁護士 また、「夫が態度を改めてくれたので離婚を考え直した」という円満復縁の方も、数は少ないですがいらっしゃいます。
夫の横暴な態度や発言等に耐えられなくなった妻が、「離婚しかもう考えられません」として相談にみえ、別居に至った案件がありました。このケースでは、夫が「妻に弁護士が付いた」という事実に直面し、真剣に自身の行動を省みたことが大きかったです。
さらに、「一人で生活することで妻や子供たちの存在のありがたさに気付いた」ことも相まって、その後は横暴夫は生まれ変わったように「優しい夫」に変貌を遂げ、その後も「夫婦円満で暮らしています」というご報告をしていただけることとなりました。このように、ほほ笑ましい復縁案件もあります。
——旦那さんが変わったというのがすごいですね。
篠田弁護士 妻が、夫の横暴さに我慢できなくなり、別居の上離婚の話し合いを続ける中、財産分与のために夫名義の不動産を仮差し押さえしたという案件もあります。仮差し押さえをされ、びっくりした夫が真摯(しんし)に反省し、妻に謝罪し、「一緒に暮らしましょう」という話し合いが功を奏し、円満解決に至ったという事例もあります。
夫婦の一方が離婚を希望しても、相手方の不貞や長期の別居等の離婚原因がない限り、裁判で離婚を認めてもらうのは非常に厳しいため、相手もそれを分かっていて離婚には応じてくれない、として話し合いが長引いてしまうケースはあります。