科学の名のもとに。自らの体を実験台に使用した驚異的9人の科学者たち (7/9ページ)
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3. 怒り狂って突進してくる牛を前に立ちはだかる ホセ・デルガード(アメリカ)

出典: karapaia
怒り狂った牛が自分めがけて突進してきたらどうするだろうか? マタドールでもない限りは、死に物狂いで逃げ出すことだろう。だがホセ・デルガード氏は違った。全力で突進してくる牛に勇敢にも立ち向かったのだ。そして生き残った。だが、なぜそんなことをしたのだろうか? もちろん科学のためだ。彼は1946~74年までイェール大学の著名な神経科学者で、動物の脳にインプラントを行ったパイオニアである。
デルガード氏は動物の神経に強い関心を抱いており、その感情や行動をコントロールしたいと考えた。そして長年にわたる実験の末、ついに “スティモシーバー”が完成する。スティモシーバーは、ペースメーカーのような装置で、受信機を通じて脳の特定の部位に電気刺激を与えることができる。それによってスイッチ一つで動物の行動や感情を操作するという代物だ。
先ほどの牛との立会いは、その効果を確かめるための実験である。彼は怒り狂って突進してくる牛を前に悠然と立ち、スイッチを入れた。その途端、牛は動きを止め、ギクシャクと離れ去っていった。
デルガード氏はこの装置が鬱や統合失調症の治療に役立つと考えていたようだが、倫理的な問題があるという批判にさらされた。結局、シティモシーバーが医療に使われることはなかった。