83歳筆者の〈極私的鑑賞ノート〉(3)...私のNo.1映画は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 (4/9ページ)
そして信頼する元の仲間の一人、今では小さなレストラン主のファット・モー(ラリー・ラップ)を訪ね、身を寄せながら、ヌードルスをこの町に呼び寄せた謎の手紙(ユダヤ教会墓地移転の通知なのだが、ファット・モーとヌードルスが受け取った日に8ヶ月ものズレがある。)を解明しようとする。
この映画は半世紀に及ぶ友情・愛・裏切りをノスタルジックに描く一大叙事詩的大作、と言われている。1920年代初頭、ニューヨークのユダヤ人街に住む少年、ヌードルスはチンピラ仲間を率いて貧困街で悪事の数々を重ねていた。そして一方では、ファット・モー(レストラン主の息子)の妹でバレリーナか女優を目指しているデボラ(エリザベス・マクガヴァン、少女時代:ジェニファー・コネリー)に思いを寄せていた。
そんな或る日、その町に引っ越して来たマックス(ジェームズ・ウッズ、少年時代:ラスティ・ジェイコブス)と運命的な出会いをした二人は徐々に意気投合しながら、禁酒法下で荒稼ぎを続け、大人になった頃には、いっぱしのギャングとなり、可成り荒っぽい仕事にも手を染めるようになっていた。
しかし、調子に乗り過ぎたようにも見えたマックスが、余りにも非常識な仕事(連邦準備銀行の襲撃)の計画を立て、その無謀な考えに同調できなかったヌードルスは、表面的にはマックスを裏切る形になっても、自分たちの生命だけは失わずに済むと考えた末に、別件の悪事情報を、警察に流した。ところが、ヌードルスがチャイナタウンの阿片屈で麻薬に溺れている間に、マックスはヌードルス抜きで計画を実行してしまったことを、後で知る。しかも、マックスは事件の際、先に発砲したため、彼と同行の仲間2人と共に警察官に射殺された、という。それを聞いたヌードルスは命からがら町を抜けだして、見知らぬ遠い地へと旅立った。その間、何処で、何をして暮らしていたか?本人も明かさないし、また誰も知らない。
その奇妙な謎を解いて行く内に、マックスと仲間の屍体は、ユダヤ教会墓地移転の前に、別の場所へ既に移されていた、という事実が明らかとなって来る。謎は深まるばかりだが、その中で自在に展開して行く現在と過去の数々の回想シーンが交錯する。