83歳筆者の〈極私的鑑賞ノート〉(3)...私のNo.1映画は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 (9/9ページ)
たとえば、この映画の終わり近くのシーンで、年老いたヌードルスが、何者かも、はっきり知らずに面会したベイリー商務長官と語り合うバックグラウンドで、何処かのラジオかテレビから、低く「Yesterday」のメロディが(ここでも)流れて来るだけで、二人の長い関わり合いの年月の中の、今の時点が明確に表現されるし、長年の親友同士でありながら、今や境遇もはっきり異なり、また長い間の裏切りの結着をどうつけるか?について揺れ動く二人の心情が、カメラで接近した、その場の雰囲気や、彼らの外見上の表情や動作から視覚的、聴覚的に感じ取れる、という表現方法は矢張り映画ならでは、と言えるのではあるまいか。
物故した映画評論家の締めのセリフでは無いが、「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」と言いたくなって来る。
筆者:ぶらいおん(詩人、フリーライター)東京で生まれ育ち、青壮年を通じて暮らし、前期高齢者になって、父方ルーツ、万葉集ゆかりの当地へ居を移し、今は地域社会で細(ささ)やかに活動しながら、西方浄土に日々臨む後期高齢者、現在100歳を超える母を介護中。https://twitter.com/buraijoh