83歳筆者の「手作り葬儀」始末記...105歳の母を送って (7/8ページ)
入口で、女性職員に迎えられ、葬祭業者の手でカートに移された遺体は火葬炉の前まで運ばれて、市の職員に引き渡され、ここで霊柩車の業者は引き上げた。
家族3人で最後のお参りを済ませ、職員がボタンを押すと、炉の蓋が開き、その中へ、ロールコンベアで母を納めた棺がゆっくりと移動して行き、炉の蓋が閉じられた。職員が点火し、お別れの火が燃え上がった。
「終了したら、呼び出します。」と告げられて待合室で庭を眺めながら、各自それぞれの思いに浸りながら、待つこと数十分。名前が呼ばれたので、先刻の場所に戻ると、目の前に引き出された台車の上には、今や、きれいな白骨と変わった母が横たわっていた。
骨の部位についての説明を交えながら、主立った骨を骨壺に収め終えた職員は、家族で互いに箸を添えながらの、更なる骨揚げを促す。
筆者の印象では、女性の故か、母の骨は父の時とは比べものにならない位少なく、果無(はかな)い感じがした。それは、二人の死亡時の年齢(61歳と105歳)の差によるのか?骨粗鬆症を患っていた母自身に原因があるのか?定かでは無い。それに加えて、用意されていた骨壺が、これまでの筆者の経験(専ら、東京)からすれば、思っていたより可成り小さく思えた。後で、業者に確認してみると、サイズは関東の物に比べ、関西では小さいのが普通だそうだ。
こうして、母は新しい位牌と共に、骨壺に納まって、ようやく、帰りたがっていた我が家に戻ることが出来た。
その夜は家族水入らずで、母には好物の赤ワインを供え、病院では一番喜んでいた、甘い生クリームたっぷりのケーキを我々もお相伴した。
さて、以上のような手作り葬儀の費用として葬祭業者に支払った合計金額(死亡に際し、病院に支払った費用を除く)は合計182,787円(税込み)であったが、ここでこの税金というのは、消費税のことである。「葬儀」も消費行為?に属するのであろうか。
その内訳を挙げておくと、柩(付属品を含む)、納棺料金、ドライアイス(2日分)、寝台車、霊柩車、出棺用花束(1組)、それと基本として枕飾りセット、位牌・骨壺が含まれ、その小計(1)は153,187円となっている。