「淑女の黒歴史手帖」 第三回 生湯葉シホの黒歴史 (2/8ページ)
たとえば、幼い頃のおままごとって、女の子の多くは、お母さん役やお姉さん役をやりたがりますよね。
—生湯葉さんは違ったんですか?
はい。「ナントカ星人A」みたいな、全然脈絡のない役で参加していました。
—失礼ですが、「ナントカ星人A」役で、参加できるんでしょうか。
いえ、やはり家族でないので、相手にされず。出番もないので自分のタイミングで突然登場して。アングラ演劇状態です。
—興味深いです。
自分が見えてなかったんですよね。小学校に入って『カードキャプターさくら』にハマると、今度は自身を主人公の木之本桜だと思うようになって。風や嵐などの気候は自分が操っていると本気で思っていました。
—ご自身がさくらちゃんではない、と気づいたのはいつ頃ですか?
小学校高学年くらいです。名前も違いますし、風や嵐はさすがに自分では起こせないことに気づいて。ただ、「自分が主人公」という感覚は変わらず、自分を主人公に投影した小説を書いたりしていました。
生湯葉さん初の恋愛小説『Love from rainy day』。ノート一冊を3日間で書き上げたという
—3日間で一冊はかなりのスピードですよね。当時からやはり書くことが好きだったんでしょうか?
いや、まだわかってなかったと思います。友達がいたら、この小説にあるようにプールに行ったり、デートしたりして遊んでいたと思うし。叶わない現実を描いていたんじゃないかと。
—なるほど。
ただ、昔から愛が重すぎて、長文になっちゃうことはありました。