関係者に聞く。組織委員会の求めるレガシー、そして五輪が目指す未来とは? | 「結局どうなの? 五輪ボランティア」第5回 (6/9ページ)
集まる人は労働の対価を求めて来て、単に賃金をもらって終わりということになる。そうなると大会が全く別物になりますね。
アルバイトスタッフで運営する大会では、お客さんも活動にあたっている人をアルバイトとみなします。労働者とみなし、扱いが変わってくるでしょう。心無い人は、サービスに納得がいかず、怒り出す人もいるかもしれません。
そうではなく、そもそも運営者もアスリートもボランティアも観客も、みんな一緒に作り上げるイベントが現代のオリンピック・パラリンピックなのです。だからこそのボランティアなのです。
ボランティアはそれぞれが何かしらの目的や志を持って集まる。本当にスポーツが好きで関わりたい人もいれば、オリンピックやパラリンピックほどの国際的なイベントで、自分のスキルを直接的に活かしたい人や、新しい出会いや交流、ボランティア同士でつながる楽しさを求めて参加する人もいるでしょう。
そうしたボランティアが、現場でいろんなことを感じて、いろいろなものを得て帰っていく。オリンピック・パラリンピックが終わったあとにもそこで得た経験が社会に還元されて、なにかしらの文化が残り広がっていく。それこそがボランティアレガシーなんです。
ーー二宮先生は、ほかのインタビューなどで、ボランティアへのリスペクト文化が必要だとおっしゃっていましたが、実際に組織委員会の方々にボランティアとして参加していただく方へのリスペクトはあるんでしょうか?
組織委員会だけでなく、基本的にオリンピック・パラリンピックのボランティアを熟知している人はそんなにいませんでした。ただ有識者会議などを経て、ボランティアがどういう存在なのか、どういった役割を果たしてくれる存在なのかといったことが、だんだん理解されるようになってきました。
というのも組織委員会はボランティアの専門家ではなく、言ってしまえばお祭りを運営するぞって集まった人たちなので。