嫌いなものとの距離の取り方を大切に。音楽レーベル『カクバリズム』社長・角張渉が伝えたいこと #好きなことで、生きていけるの?Vol.4 (9/12ページ)
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でも嫌いなことというより苦手なことかな。やっているとは言っても、基本的には苦手なものや嫌いなものとは極力距離を置くようにして、やらないようにしていた。25歳とか30歳くらいになると自分が何が嫌いなのかなっていうのがわかってくるんですよね、理由も。だから徐々に融解できるようなことも増えたというか。
昔は2万人とか動員できているようなメジャーなアーティストも苦手で、音楽の評価は数字じゃないって思って、無頓着にメジャーメーカーに対してダサ〜って思ってましたけど(笑)。でも、今は当時嫌だったもの、苦手だったものも理解できることも多いんですよ。
だからこそこの「カクバリズム」っていうレーベルを始めたのかなって。「なんでこういうバンドは売れて、うちのバンドが売れてないのか?」って自問自答して、それを世に伝えたかったというか。「もっとあなたの耳に合う音楽はありますよ」って。
学生さんで人気のあるものを「すごくいいもの」と思う人ってやっぱり多いと思うんですけど、そうじゃないんだよっていうことを伝えたい気持ちはありますね。「みんなが聴いているからいい」とか「みんなが知っているもののほうがいいはず」とかあると思いますけど、みんなが知らないものもいいんだよ、と。自分でいいと思ったもの、そこから広がることに不安を感じることはないんですよねって。
ーーそのおもしろさとは「知らないことを知る」というおもしろさですか?
それもそうですね。学生のときは気づかないかもですけど、時間を作ろうと思えば、学生時代ってあるじゃないですか? もちろん就学のためにバイトに明け暮れて時間や余裕がない学生には申し訳ないけど……吸収という点では一番いい時期だと思うので、将来役に立つに限らず、いろいろな知らないことを知るってのは、ほんとに魅力的だと思いますし、めちゃくちゃおもしろいですよね。自分が気づいてない自分が新しく興味を持つこととか、絶対たくさんありますからね。音楽に限らず。
僕の場合は「起業して儲けよう」とかじゃないんですよ。