サブカルの源流とは何か(ロマン優光) (5/9ページ)
ただ、この本では便宜上「私が考えるサブカル」というものを決めておきたいと思います。そこをハッキリと決めておかないと、全然話を進めていけないからです。当然ですが、それは絶対のものではありません。これが正しいサブカルとかそういうのではないのです。あなたがサブカルと思っている領域が含まれていない場合もありますし、あなたがサブカルと思っていない領域が含まれているかも知れません。サブカルというものを全く知らずにこの本をとってしまった方がいらしても、そんなには失望しなくてもいいかと思います。賛否が激しくなるような極論ではなく、わりと中庸なところでやっていくつもりですので。
そう、この本の中で語られるサブカルは私の個人史の中で体験的に習得した私的なサブカル観に「世間的にはあれもサブカルってことになっているよな。」という感じで多少世間にすり寄った部分を合わせて、わかりやすい形で定義してみることを試みたものなのです。
私の考えるサブカルとは何か? 一言で言うならば「町山智浩が編集者として扱ってきたもの、そしてそこから派生したもの/その愛好者」です。 現在は映画評論家、コラムニストとして認知されている町山智浩。そもそものスタートは編集者でした。学生時代に編集プロダクションのバイトとしてアニメ書籍に関わり、宝島入社(旧JICC出版局時代)後は、『宝島』本誌ではみうらじゅん、根本敬などのガロ系漫画家を担当する一方、音楽誌としての色の強かった『宝島』で当時のバンド・ブーム、インディーズ・ブームもあり大槻ケンヂなどのミュージシャンの担当もしました。別冊宝島に異動した後は「おたく」「怪獣」「新興宗教」「映画」などを扱った書籍を発行。『宝島30』で北朝鮮の拉致問題をめぐりオールドスクールな左翼や総連を批判する一方、小説家の夢枕獏、漫画家の板垣恵介、谷村ひとしといった格闘技モチーフの作品を書いていた豪華な面々と当時未知の存在であったグレイシー柔術のビデオをなぜか一緒に観てたり。その後、宝島社の子会社である洋泉社に出向し、かつて岡田斗司夫、唐沢俊一といった人物が在籍した「と学会」による『トンデモ本の世界』を手がける一方、『映画秘宝』を創刊。ざっと見てきただけですが、凄まじく広い領域に関わっているのがわかります。