何時の世にも桜は咲き散る。宮中の官女たちが桜を題材に好み楽しんだ「連歌」とは何か? (6/9ページ)
【第三句】はその日の連歌会の全体的な流れや方向づけをする非常に重要な句です。
脇句からガラッと雰囲気を変えることも出来るのは【第三句】。この句を詠むのは誰でしょうか。
宦女桜筵連歌ノ図(部分3) 画:芳年1000 国立国会図書館デジタルコレクションより
筆者は絵の一番右端に座しているこの官女だと考えます。短冊を手にして、第三句の重要性を理解しつつ、気を集中して歌を考えているような表情をしています。
定座(じょうざ)和歌(やまとうた)の中で、大変好まれてきた題材として「月」「花」「恋」の三つの主題があります。
「恋」は連歌の中で別にルールがありますが、連歌において「月」と言えば「中秋の名月」、「花」と言えば「桜」を意味し、それらは連歌に詠み込む位置が決まっており、「月の定座」「花の定座」と呼ばれました。
この二つの定座が詠みこまれるのは“最後の句の一つ前”の句と決まっており、連歌会ではメンバーの中の最少年者、もしくは特別な客がいる場合は句の詠み順を変えてでも、その人物に「定座」を譲ったのです。